2010年8月25日水曜日

アルカリイオン水、還元水

今アメリカでも、アルカリイオン水や還元水がはやり始めています。米人が”カンゲンウォーター”というのを聞くと笑ってしまいますが・・・

還元水とアルカリイオン水には大きな違いがあります。

7,8年ほど前までは、”体が酸性になると病気になりやすく、アルカリであると健康である”
といった考え方を取り入れ、アルカリイオン水を作れる浄水器を使用していた時期もありましたが、私どもの飼っている犬がアルカリ水を飲むことで体調を崩したことがきっかけで、もっと詳しく調べたところ、基礎科学に照らし合わせればその理論がまったく理にかなわないという結論に達しました。

体は基本的にペーハーが7.3から7.45ぐらいに保たれる必要があります。アルカリにより過ぎても、酸により過ぎても問題であり、私たちの体はバファーというシステムでペーハーの値を7.3から7.45に常に保っています。

体が酸性により過ぎるから病気になるというのは大変誤解を招く発言だと思います。

酸性に偏りすぎることは糖尿病などが深刻になり、キートアチドーシスにでもならない限りまずありません。先ほど述べたようにバファーシステムによって7.3から7.45のレンジに保たれています。もしその値から逸脱すればすぐに危篤状態に陥ります。

しかし、アルカリミネラルが足りなかったり、酸性ミネラルが多すぎれば、ペーハーをを一定のレンジに保つのが非常に困難になるという言い方はできます。ペーハーを正常値から逸脱することは死を意味するので、体はどんな犠牲を払ってでも一定値を保とうとします。その結果が体内でのミネラルバランス異常を引き起こしているのです。その逆に酸性ミネラルが足りず、アルカリミネラルが多いケースもあれば、どちらのタイプのミネラルも足りないときもあります。いずれの場合もペーハーを一定に保つことが最優先されます。


ポイントは、アルカリ度が足りないばかりが病気の原因ではなく、酸度が足りないせいで起こる問題もたくさんあるということです。ですから、アルカリイオン水は、アルカリ性のミネラルが足りない人に限り有効であるかもしれないという程度で、万人に効く(one size fits all)的アプローチではかえって害になる場合もあるということです。

エンザイムセラピーでは尿検査をする事によって体内のミネラルバランスを調べ、酵素の力を利用し速やかにミネラルバランスを回復させます。


一方、こちらでよく売れているのはエナジックの商品です。ミラクル酵素で有名な新谷先生が勧めておられる還元水を作る浄水器です。

この浄水器も水の酸度、アルカリ度を調節できる機械なのですが、同時に”小さい水”といわれるH2Oがクラスターにならない機能を備えています(還元水の名の所以)。”小さい水”が理由なのかわかりませんが、その水には油分を乳化する作用があり、普通の水道水では考えられないことが可能です。乳化ができるということは、油、脂質の消化、吸収を助けることになります。年齢と共に脂質、特に必須脂肪酸の不足によりいろいろな健康に関する問題が起こることは事実ですので、エナジック社の水を飲んで健康が回復した症例はまんざら嘘ではないと考えています。

脂質が足りない??と思われるかもしれませんが、血中で増えてしまう中性脂肪や、コレステロールの大半は自分自身の体で作るものであって必ずしも油ものの食べすぎでおきるわけではありません、むしろ精白された炭水化物の食べすぎや運動不足が原因でしょう。

一方で、EPA,DHA,オメガ3などの必須脂肪酸は体では作れませんので、体外から摂取しなくてはいけません。しかし、消化力が低下していれば、そのような栄養素を取り入れにくくなるために、いろいろな問題が起きてくるわけです。

私どもが酵素を勧めるのも、必要な栄養素が確実に体内に吸収されるためであり、効果か出るメカニズムは似ていると思います。

アルカリ性の水のせいではなく、還元水の作用で効き目があると私は考えています。

また”小さい水”が細胞の水補給につながるとすれば、水があるからこそ解毒も進みますし、栄養素の運搬も可能になるので、その点においてもプラスではないでしょうか。

私の結論(educated guess)を申し上げますと、新谷先生の勧めておられる商品は悪くないと思います。ただ私であれば、酸、アルカリ度はほぼニュートラル(Ph 7 or slightly above)で使うようにします。

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