2012年10月22日月曜日

避けるべき食べ物 3 悪い油 その3



前回はトランス脂肪酸のことについて書きました。今回はシードオイルについて書きます。

いわゆる、サラダオイルといわれているもののほとんどはシードつまり種から搾り出した油です。
シードオイル自体は体に悪いわけではありません。昔は日本でも菜種油などのシードオイルは搾り出したものをすぐに使っていたので、酸化もしませんし、新鮮で栄養価の高いものでした。一方で今現在、食料品売り場で売られているほとんどのシードオイル(サラダオイル)は搾り出す過程で高い熱と圧力、それに溶剤を加えることによって、最後の一滴まで搾り出します。この野蛮なプロセスによって、油は痛めつけられ、栄養価を多く失ってしまうのです。

Flowchart for Edible Oil Processing

上の図はシードオイルの製造過程をあらわしたものです。植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸は熱や酸素にさらされるとすぐに酸化してしまい、栄養価値を失ってしまいます。ですから、これだけのプロセスを経て出来上がるものは食べ物とは言いがたいものになってしまっているのです(まるで石油の精製過程のようですね)。

キ-ズの間違った研究結果(避けるべき食べ物 3 悪い油 その1を参照してください)により、飽和脂肪酸、特に動物性の油を避けることが奨励されるようになりました。その結果、植物性の油の消費量が健康によいということで劇的に伸びました。一般家庭でも、レストランに行っても揚げ物や炒め物はシードオイルで調理されていますし、ありとあらゆる加工食品はシードオイルを原材料とした加工油を使っています。しかし、その結果、心臓病は減ったでしょうか?そのようなことは全くありませんし、なるわけもないのです。

なぜなら、飽和脂肪酸が体に悪いという考え方自体が根拠のないでたらめだからです。

飽和脂肪酸の必要性については次回書くとして、今回はもう少し油の種類について説明しましょう。

油には必須脂肪酸といわれる、体内では作れないために、食べ物から摂らなくてはいけないタイプの油があります。リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、DHA,、EPAなど・・聞いたことがあると思います。それぞれに特徴があり、それぞれに役割があります。どのタイプも体にとって必要なのですが、バランスよく摂取する必要があります。特にアラキドン酸は過剰に摂取をすると炎症を引き起こしたり、免疫力を抑制することにつながります。つまり、心臓病や他の病気を引き起こすことに繋がります。

アラキドン酸を含む代表的な食材は動物性の脂です。しかし、(ここが重要なポイントです)牛肉や豚肉を食べることによってアラキドン酸の過剰摂取になることはまずありません。アラキドン酸の過剰摂取を引き起こしているのは実は、植物性の油(特にシードオイル)が原因なのです、シードオイルに含まれるのは、リノール酸やリノレン酸で、世間では体にいいといわれている油なのです、そして、それらの油はアラキドン酸を含みません。では、なぜ???

実はリノール酸やリノレン酸は体内でアラキドン酸に変化してしまうのです。すべてのリノール酸やリノレン酸がアラキドン酸に変換されるのではなく、血中インスリンが高い場合のみ起こる現象なのです。

具体的な例を挙げて説明しましょう。例えば、サラダ油で揚げた天ぷらや揚げ物を食べる時に、ご飯を食べ過ぎたり、揚げ物の周りについている小麦粉であったり、食後デザートを食べることなど、炭水化物を多く含むものを食べると血中にインスリンが大量に分泌されます。大量のインスリンとリノール酸やリノレン酸が同時に居合わせるとそれらの油ははアラキドン酸に変換され、炎症を引き起こしたり、免疫力を抑制することにつながります。

今日の話をまとめると、加工されたシードオイル(一般にはサラダオイルと呼ばれているもの)は本来の栄養素を失っているだけではなく、現代の一般的な炭水化物過剰な日本食と一緒に摂る事によってアラキドン酸に変換され、ありとあらゆる病気の根源となっています。

この話をするといつも「それではどんな油を使えばいいのですか?」という質問が当然ながらでてきます。

次回は健康のために摂取すべき油について説明します。

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