2013年2月27日水曜日

血糖値を安定させる基本ルール


まず下のグラフを見てみましょう。これは日経新聞に出た記事(2012年7月25日)からです。炭水化物、特に穀物が主体の食事をした後は血糖値が急激に上昇し、その後すぐに急降下しているのがわかると思います。血糖値が非常に下がってしまった時は真昼間でも強い眠気を感じたり、イライラしたり、疲労感を感じたり、頭痛が出たり・・・といろいろな症状が現れます。一方で2日めのところを見ると、比較的血糖値は安定しています。血糖値が安定している時は、元気がありますし、精神的にも安定しています。又睡眠時に、血糖値が安定している場合は深く寝れますが、血糖値が低いと睡眠は浅く、一度起きてしまうとなかなかもう一度寝付けなかったり、非常に不安な気持ちで真夜中に目が覚めてしまったり・・・鬱と思わせるような症状も出てきます。
説明: 上のグラフは、46歳男性の3日間の食生活と血糖値の推移を記録したもの。グラフが大きく波打っている部分に注目したい。パンやカレーなどの糖質を食べた後は、血糖値が急激に上がり、その反動で急激に下がっている。一方、糖質制限の食事をした後は血糖値があまり上がらず、下がり方も小さい。1日目は夜間に極端に下がったため不眠になり、2日目はよく眠れている。(提供:新宿溝口クリニック)


脳の燃料は糖であり、脳が正常に働くためには常に一定の糖分が供給されている必要があります。高すぎても低すぎてもいけないのです。

血糖値を一定の値に保つことは、体の中の数多くの臓器、ホルモンが連携プレーをすることによって達成することが可能なのです。

血糖値を一応基準値に保つことができていたとしても、体が余裕を持ってできる場合と、なんとかギリギリで出来ている状態とでは、大きな違いがあります。

前にも述べましたが、たとえ血液検査やMRIなどの精密検査で異常が見つからないとしても、すべての臓器がやるべき仕事を100%行なっているわけではありません。ただ病気ではないというだけのことなのです。

血糖値が不安定になっている状態とは糖尿病予備軍の典型的な特徴です。

血糖値が不安定になりつつあるサイン

  1. 食後眠たくなる
  2. 朝なかなか起きられない
  3. コーヒー無しでは暮らせない
  4. 食べると少し楽になる
  5. 甘いモノを欲する
  6. 食事を抜くとイライラしたり、とても疲れやすい
  7. 睡眠が浅い
血糖値を安定させるための食事プラン(低血糖症、インスリン抵抗どちらであったとしても、食事療法なしでは血糖値を安定させることはできません。)


  • 朝食を抜かない 血糖値が不安定な人が朝食を抜くことは更に血糖値を不安定にさせてしまいます。しかし皮肉なことに、血糖値が不安定な人の多くは朝あまり食欲がありません。朝食を食べたとしても、穀物、甘いもの、カフェイン(トースト、菓子パン、コーヒーといった物)を食べることによって血糖値が急激に上がってしまい、目が一瞬覚めるような気がしますが、長続きはせず、更に血糖値を不安定にさせる事に繋がります。血糖値を安定させるための理想的な朝食は良質のタンパク質と脂質を必ず摂取することです。量は消化能力によって加減する必要がありますが、基本的には少量で構いません。私が個人的に使うのはStandardProcessのSP CompleteとGreen PasturesのCod Liver Oilです。

  • 頻繁に少量の食事をする(2から3時間毎) 食事と食事の間が長くなればなるほど、血糖値のコントロールをするために副腎、肝臓、すい臓などの臓器が余分に働かなくてはいけません。そもそもこれらの臓器が疲れているのが原因で血糖値が不安定になっているわけですから、頻繁に食べることによって臓器を休ませ、修復することが可能になります。特に副腎が本来の働きを取り戻せば、将来的には頻繁に食べる必要はなくなります。

  • 野菜、良質のタンパク質と脂質を中心に食べる 食べて良い物は野菜全般。ただし、でんぷん質の多いイモ類はほどほどにして下さい、線維を多く含むサツマイモなどのほうがジャガイモのようなあまり繊維質を含まないものより血糖値を急激に上げないのでよりベターです。タンパク質は豆、卵、魚、鶏肉など。脂質に関しては、調理に使う(熱を通す)時はバター、ラード、ココナッツオイル、サラダにはオリーブオイル、サプリとして摂りたいのは肝油/フィッシュオイル、フラックスシードオイル。

  • 果物はほどほどに 果物は糖分が多いため、食べ過ぎればやはり血糖値を不安定にさせます。また、朝健康に良いと思って人ジュースを飲む人がいますが、人参ジュースは非常に糖分が高いので勧められません。私も朝、野菜ジュースを飲みますが、人参はほんの少しで、ほとんどが甘くない野菜で作るようにしています。

  • 穀物やスウィーツを避ける 穀物やスウィーツは血糖値を急激に上げ、その後急激に下る事を招きます。どうしても食べたい場合は、穀物やスウィーツと共にタンパク質、脂質、線維を多く含むものを食べて下さい。糖分が吸収される速度が遅くなりますので血糖値を不安定にさせにくくなります。体の機能が回復すれば、少々の穀物やスウィーツを食べても大丈夫になります。

  • カフェイン飲料を避ける 血糖値が不安定な人であればあるほど、コーヒーなどに依存している傾向があります。血糖値が下がり過ぎてしまった時に眠気や倦怠感、頭痛を感じる場合が多々あり、そのような時にカフェイン飲料を摂ると血糖値が引き上げられ、これらの症状が緩和されるのですが、これはほんの一時的な作用しかなく、結果的には血糖値の値がローラーコースターのように激しく上下することを助長してしまうのです。不安定な血糖値を解消するためには、カフェイン断ちは必ず実行しなくてはいけません。上記したアドバイスを行えば、コーヒーに頼らなくても大丈夫になってきます。
上記したアドバイスは非常に有効で、実際行えば現在糖尿病の方でも血糖値が安定してくるのを実感されるはずです。ましてや糖尿病予備軍の人であれば、究極の糖尿病予防となるでしょう。
しかし実際これらのアドバイスを素直に受け入れる事ができないのが現実ではないでしょうか?、なぜなら、多くの人は穀物と甘いものが大好物なのです。でもどうしてそうなのでしょうか?

その何故を解き明かすのが、酵素栄養学なのです。そのことに関しては過去のブログをどうぞ
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